俳句・短歌 平成27年の作品

平成27年
薫藤園ご利用者・ご家族、職員の俳句・短歌作品です。
(順不同・敬称略)

平成27年冬~28年春の作品

春間近友と歌いし昭和の歌を
お正月息子来る日を待てる母
          大和田トモ江

大寒やデイの湯船につかりつつ
 友と語らう楽しき日々を
年初め祭ばやしのボランティア
 たたく太鼓の余韻残して
          小磯和歌子

恋成りて嫁ぎし孫より便り来る
 ドイツの秋は静かなりといふ
点滴の針あと残る細き腕
 つくづくながむ術後三日目
          平山富治

平成26年冬~27年春の作品

寒風に電線ひと日揺れやまず
バンジーを持ち上げ今朝の霜柱
          蛭間秀紅

冬うらら父母の法要つつがなく
水仙の花影ともに風にゆれ
節分やひいき力士の豆受くる
          長瀬三男

雨上がり親指ほどの蕗の薹
野球部の準備体操風光る
すりこぎの音の軽やか木の芽和
          五十嵐弘子
かんばしき蝋梅の香に身を寄せし
寒かろと子はあたたかな服持ちて
          木村トミ

かたまって梅見弁当風の中
雛市の雛に見られし疲れとも
触診の冷たき指を詫びられる
          今成公江

大寒に吾が好物の柿の味
寒水仙仄かに香る談話室
          島村静江
母忍び抜くをためらふ母子草
ブランコの立漕ぎ宙の迫り来る
畦焼の煙に追はれ群雀
          髙鳥洋子

絵馬に記す無病息災初参
特養の中庭に咲く寒椿
          小磯和歌子

伸ばしては叩く足腰薯植うる
啓蟄やジャングルジムの泥まみれ
見つむれば見つめ返して享保雛
          芝崎加代子
遠富士やいつもの畔に犬ふぐり
蕗味噌の香を漂はせ配膳車
          野村節子

肩掛けとレッグウォーマーぽっかぽか
 薫藤園のサンタにもらう

誕生会「ようかい体操」今人気
 見よう見まねでみんなで踊る

湯たんぽにまぶたの重くなった頃
 外は木枯風響かせて
          大塚洋子
オカリナとギターの調べに合わせつつ
 大合唱にひろがる輪

介護士の明るい声にはげまされ
 楽しいデイの一日早過ぐ
          小磯和歌子

東西を解らぬままに名古屋駅
 一人旅した若き日を思う
          大和田モト江
来園の歌の名人ボランティア
 特養の姥やさしくつつみ

如月の耐えて万物内ふかく
 芽ぶきととのえ春をまちおり

風花に窓へと寄せる車いす
 特養の昼師走迎える
          野村節子