薫藤園の暮らしから3 – 令和4年秋冬~5年春 避難訓練・研修会・身近なウォッチング

夜間避難訓練

災害避難訓練実施前に職員の消火訓練を行いました。
今回は、消火器だけではなく、消火栓を使った放水訓練も行ないました。出火時の消火器の使い方や燃えた炎がどの位の高さまで消火器で消し止められるか等説明を受け真剣に消化訓練に参加しました。

通常は10月に実施している避難訓練ですが、今年は11月26日となり、夜間では園庭に避難するのは寒さで体調を崩す可能性があるため、避難場所を交流ホールとして実施しました。
「職員の指示に従って避難してください」の館内放送を合図に居室で寝ていた利用者は担架に移乗し、ホールにいる方は直接職員誘導で避難を開始しました。
何時起きるかも分からない災害に備えて訓練があることは利用者に話しておりませんので中には本当に火災が発生したと思い慌てる一面も見られました。
事故もなく非難を完了し高評価の講評を羽生消防本部よりいただき充実した訓練となりました。

 

入浴事故防止

冬の間は入浴中の高齢者の溺水事故が発生しやすい傾向があり、入浴介助を行う際は特に注意が必要です。消費者庁の発表によると、高齢者の入浴中の溺死または溺水による死亡事故は、1月をピークに11月~4月の間で多発しています。
また、施設で起きる死亡事故原因のトップになっているため、毎年入浴事故防止の勉強会を行っております。
入浴介助は日常的に行うケアですので、業務に慣れるとつい「このくらいは大丈夫だろう」と気がゆるむ瞬間があります。しかし、少しの油断が原因で大きな事故につながってしまいます。ご利用者様に安心して入浴を楽しんでもらうため、日々の心がけと対策を行います。

 

職員研修会 Zoom

事故防止研修

研修はコロナ禍のため、ほぼ全てがズームによる研修となっております。
そのため研修には参加しやすくなり、また、職員同士で知識を共有し意見交換ができる等、良い点があります。
事故を未然に防ぐには、事故が発生する背景には、ヒヤリハットから事故へ発展するというハインリッヒの法則が関係しているため、ヒヤリハットする事故が起こりやすい状況や場所を予測する必要があり、危険予知等の情報を共有し、危機管理マニュアルなどの作成と実行ができるよう情報共有ができる組織作りを行うことです。

自由な暮らしを続けるための研修

目 的

  • 身体拘束は、高齢者虐待であることを知ること
    身体拘束の考え方や基礎知識を学び、身体拘束ゼロに向けた取り組みを行う
  • 共感すること、予測することを大切さを学ぶこと
    拘束が生む弊害やご利用者・ご家族に寄り添う気持ちを学ぶ
  • 自身のケアや施設のケアの在り方を見直す機会
    自らのケアをふり返り、自己点検すると共に施設のケアが共通の理念や指針に従って運営できているかを見直すこと

 

身近なウォッチング 27

秀安御嶽神社

羽生市文化財保護審議委員 元薫藤園災害協力会会長 間仁田 勝 様 

秀安の交差点から南に200メートル程行ったところの県道沿いに御嶽神社がある。
鎌倉時代の文永5年(1268)前後の文書に新田岩松氏の所領として「秀泰郷」とあることからも、秀安は古くから開かれたところであった。御嶽神社の創建年代は定かでないが、その郷が開発された頃に、創建されたと思われる。
江戸時代までは、村の鎮守として、村人からは「権現様」と呼ばれ親しまれていたが、明治4年(1871)の社格制定時に、秀安下郷の鷲宮神社が村社となたことから、御嶽神社は無格社となってしまった。
御嶽神社の祭神は、大山祇命(おおやまつみのみこと)である。
山祇命は、山に住む神、いわゆる山住みの神で、山岳神である。
山の神であった民間信仰が国家的な神格を持つようになり、大の文字を冠して、大山祇命となったといわれている。農業における山の神は、早春に山を降りて田の神となり、秋の収穫祭の終わった後に山へ帰ると信じられている。
かつては、現在の長泉寺薬師堂の地にあったが、火災にあったことから現在の地に移っている。
その後、現在地に建てられた社殿は、九尺四方の覆屋に一間四方の流造りの朱塗りの本殿があり、それが二間半四方の拝殿と幣殿により結ばれていたとある。
また、境内入口には、参道とともに大門もあったが、神社の東側を南北に走る旧国道(現県道)の新設に伴い、周辺の樹木とともに取り払われてしまった。
その社殿も昭和47年(1972)の火災で焼失し、正面入口に残る明治38年(1905)造立の幟立が面影をのこすのみとなってしまった。
現在の社殿は、その後の昭和48年に再建されたものである。